ちょっとした興味で島原・天草あたりのことを調べていたら
「原城聖マリア観音ホール」という施設が2024年の9月にオープンされたことを知った。
去年だ。(これを知ったのは2025年1月ごろ)
あまりにHOTだ…。
ということで、この「原城聖マリア観音」について調べてみた。
目次
「原城聖マリア観音ホール」とは
神奈川県藤沢市の彫刻家、親松英治氏が40年もの歳月をかけて制作。
楠の大木からなる10メートルのマリア像は、島原天草一揆により犠牲者を追悼するため、40年もの歳月をかけてたった一人で彫り続けた。木彫りの像としては世界一大きなマリア像で、美術的な視点から見ても世界の宝といえるものです。
作者 親松英治 Eiji Oyamatsu
若かりし頃、原城跡を訪れ目立った慰霊碑がないことに気づき、1981年ローマ教皇の来日を機に
マリア像の制作を決意。自らの財をも費やし、40年もの歳月をかけてたった一人で彫り続けてきた。宗教に関係なく平和の願いを込めて人々の心が安らぎ癒しの場となってほしいと願っている。
開館時間 | 10:00~16:00 |
休館日 | 木曜日、12/29〜1/3 |
入館料 | 大人 500円(詳細は公式ウェブサイトへ) |
住所 | 〒859-2413 長崎県南島原市南有馬町丙800番地 |
駐車場 | 無料(普通車10台/大型車2台/身障者専用1台) |
※2025年2月時点の情報です。訪問の際は公式ウェブサイトでご確認ください。
▽島原半島にある島原一揆系の観光地
宗教施設なのか?文化財なのか?両方なのか?
公式ウェブサイトを見る限りは、慰霊碑として創られたということなので宗教のブツではあるが、
カトリック教界隈からの言及よりも地域や観光サイドからのフューチャーが強い印象だ。
ためしに2025年2月時点でのグーグル検索1ページ目を並べてみる。(シークレットウィンドウで調べるのを失念していたが、こういった検索はしてないブラウザなのでそのへんはご勘弁ください)
- 公式ウェブサイトトップページ
- 南島原ひまわり観光協会
- ながさき旅ネット
- 原城聖マリア観音公式Instagram
- 九州産交ツーリズム
- 南島原市そうめん店ポータルサイト
- 公式ウェブサイト「アクセス」ページ
- 朝日新聞
文化財的な立ち位置で認識されている(あるいは打ち出したい)ことを感じる検索結果である。
マリア像って苦手だと思ってたけどデザインの問題だったのか…
私自身は、マリア像というものがあまり好きではないと思っていた。けれど、この「原城聖マリア観音」のデザインはとても素敵だと感じた。
少し憂いがある穏やかな表情。
木彫りの質感のせいだろうか?大きいのに、圧より慈愛を感じる(実物を見たらもっと違う印象を持つのかもしれないけれど…)。
今まで私が苦手だと思っていたのはデザインの問題だったのかもしれない……。
新たな自分の嗜好が発見ができて感慨深い。
島原一揆の犠牲者の追悼
原城跡からはおびただしい人骨が発掘され、銃弾を誅して作られたらしき十字架なども発掘されているそうだ(参考:世界文化遺産原城跡パンフレット,第5版,長崎県南島原市発行,p.9)。
平成30年7月4日には世界文化遺産に登録された原城跡。(「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺跡」)。
その島原一揆の主戦場が一望できる高台に、このマリア観音ホールは建てられたのだという(※)。
この土地の悲しい記憶を慰める、新たな一幕に立ち会えたのかもしれない。
死ぬまでに訪れてみたい場所が増えてしまった…。機会が与えられれば行きたい。
原城跡~聖マリア観音ホールの中間地点くらいにある「有馬キリシタン記念館」は自転車貸し出しもあるらしい(2024年10月から有料化)。
▽親和性の高い記事(別ウェブサイト)